DIA統轄メンバーインタビュー:H.O
データサイエンティストとして、チームを支える。
H. O
有限責任あずさ監査法人
Digital Innovation & Assurance統轄事業部
Digital Innovation事業部
スタッフ
2023年入社
Profile
米国の大学で社会統計学を学ぶ。留学中は、そもそも英語が苦手だったことに加えて、新型コロナウイルス感染症の流行や物価高など、過酷な環境を乗り越えてきたおかげで、大抵のことには動じない強靱なメンタルを身につけられた。苦労して学んだ英語と専門性を活かせる場として、2023年に新卒であずさ監査法人 Digital Innovation事業部に入社。以来、データサイエンティストとしての経験を重ねる。休日は、米国時代に本格的に始めたテニスで汗を流す。法人内のテニス部でも活躍。
「とりあえずコンサル」から、データ領域のプロフェッショナルへ
多くの留学生の例に漏れず、私も漠然と「とりあえずコンサル」と考えて就職活動に臨みました。周囲がコンサルを志望するから、じゃあ自分も、という流れです。正直、当初は本気でこの業界を志望していたわけではありませんでした。そんな調子だったので、コンサルティングファーム各社の選考を受けていくなかで、「本当はデータをいじっているときが1番楽しいんだけどな」という自己矛盾がどんどん大きくなっていったのも当然です。
そんななかで、あずさ監査法人のDigital Innovation事業部の方から連絡をもらえたことは、本当にラッキーでした。データの扱い方を知っていることと、英語が使えること、さらに会計学も学んでいたことが評価されたようです。詳しく話を聞くと、「日本で開発した技術を世界に発信したり、KPMGがグローバルで開発したツールを日本向けにチューニングしたりする仕事がある」とのことで、こういうことが自分のやりたかった仕事のはずだろうと、改めて思い直しました。加えて、技術に対する熱い想いを語るパートナーの姿にも、共感を覚えました。
一方で不安もありました。データを触ることは好きでしたし、多少はプログラミングもかじっていたのですが、本格的なアプリケーション開発の経験はなかったからです。しかしいざ入社してみると、案じる必要はありませんでした。研修が充実していたことに加え、周囲の先輩方が丁寧にサポートしてくれたからです。「わからないことは誰にでも片っ端から質問していい」と言われましたし、本当にいつ誰に聞いても嫌な顔ひとつせずに、丁寧に答えてくれました。オープンでフランクなカルチャーは、不安を抱えつつも自ら学ぼうとする人にとっては最高の環境だと思います。私自身、新しいことを吸収するのに精いっぱいではありましたが、辛いと感じたことは1度もありませんでした。
ものづくりの楽しさに目覚める
Digital Innovation事業部は、直接クライアントと向き合うのではなく、社内の監査やアドバイザリーの各チームに対し、デジタル領域でのさまざまなサポートを提供することがミッションです。私は入社後から現在に至るまで、データサイエンスチームとグローバル統轄チームの2つのチームに所属しています。
データサイエンスチームでは、監査クライアントに対し、テーラーメイドでさまざまなデータの分析を行ったり、監査リスクの高い領域を特定するツールを提供したりしています。特に売上や仕訳といった会計上のデータを取り扱うことが多いのですが、最近はそれ以外の領域も積極的に手がけています。例えば生成AIを活用した「議事録要約ツール」の開発です。監査業務においては、膨大な量の議事録や資料を確認・精査することが多いのですが、「議事録を調べるのにかかる膨大な時間を何とかしたい」という会計チームからの声に応えて開発しました。「この数字は誰が承認したか」といったことを調べるために大量の議事録をめくるのは、確かに負荷の大きい作業です。私たちが開発した議事録要約ツールによって、その作業時間は大幅に短縮され、会計チームの作業効率を大きく向上させることができました。
また、画像の偽造を見破ることを目的とした「画像分析ツール」の開発にも入社以来携わってきたのですが、これは他のチームからの依頼ではなく、データサイエンスチーム自ら「こんなツールがあったら便利では」と考えて主体的に開発したものです。実際に会計チームに導入したところ、「改ざんの痕跡を発見できた」「不正対応の基点となった」といった声をいただくようになり、期待以上の成果を上げているようでとても嬉しいですね。
こうしたツールの開発を通じて、ものづくりの面白さに目覚めたように思います。アイデアを出し、それを実装し、ユーザーからのフィードバックを受けて、さらに改良を施す。少しずつ、しかし着実に良いものができあがっていくのは、とても楽しいですね。
海外から日本へ、日本から海外へ
一方のグローバル統轄チームでは、KPMGの海外のメンバーファームで開発されたツールをローカライズして日本に展開したり、逆に日本で開発されたツールを海外に向けて発信したり、といったことを行っています。
海外のツールを日本で展開した例としては、クライアントの取引データのリスクを一括でスコアリングするツールがあります。国内への展開に際しては、ユーザーである会計チームのメンバーに利用方法を説明しなくてはなりません。そのためにも、私たちがツールを熟知していることはもちろん、私たち自身が会計チームの業務内容を理解していることが不可欠です。会計チームは業務上の課題点などについて専門用語を交えて問いかけてくるので、それを理解するだけでも大変です。しかしながら、米国の大学で会計学を学んでいた経験が、多少なりともここで活きたことは間違いありません。
現在はReplatforming作業を、KPMGジャパン内の先端テクノロジーの研究拠点「KPMG Ignition Tokyo」(KIT)と連携して進めています。KITでは誰もが日常的に英語でコミュニケーションをとっているため、ここでも米国で身についた英語のスキルが活きています。
いわゆる開発ベンダー側ではなく、ユーザー側に立ってこうしたツールの開発に取り組めることは、迅速なフィードバックを得られるという点で大変魅力があります。現場で使われているリアルなデータをそのまま受け取るので、データクレンジングの手間がかかる側面はありますが、それ以上に常に素早いフィードバックを得られることでユーザーとの齟齬が生じにくいという点は、大きなメリットでしょう。まさにアジャイルなプロダクトづくりの醍醐味を感じます。
働き方にストレスはまったくない
Digital Innovation事業部のカルチャーを一言で表すと、多様性に寛容ということではないでしょうか。例えば働き方ひとつとっても、仕事に没頭したければそうできますし、ワークライフバランスを大切にしたければそれを否定されることはありません。個人が自分の価値観に沿って決めた働き方を、お互いに受容しています。私自身は、繁忙期はハードに働き、それ以外は定時に切り上げるといったメリハリのある働き方が好きですので、こうしたカルチャーのおかげでまったくストレスなく働けています。
メンバーの専門性が多彩で、それぞれのスキルもまったく異なるため、お互いに自然とリスペクトし合う空気が根づいていることも、多様性を尊重するカルチャーに通じていると感じます。これからDigital Innovation事業部に加わりたいという方も、デジタル領域における強みやスキルは、人それぞれでかまいません。何か1つ、自信の持てる強みがあれば大丈夫です。
現在は目の前のツール開発に全力で取り組みたいと考えていますが、マネジャーの姿を見ていると、プロジェクトを統轄する仕事も面白そうです。いずれはそうしたポジションにも挑戦したいと考えています。
※記事の記載内容は、インタビュー取材時点のものとなります。