職員インタビュー2

金融アカウンティング・アドバイザリー・サービス部(金融AAS部)


多様性こそ可能性。キャリアの幅は自ら広げる。

L. Z

O. K

有限責任 あずさ監査法人
金融統轄事業部 金融アドバイザリー事業部
金融アカウンティング・アドバイザリー・サービス部(金融AAS部)
シニアマネジャー
2007年入社


Profile
韓国出身。海外で働くことを志望し、韓国の大学を卒業後、新卒で日本のエレクトロニクスメーカーに入社する。より幅広い業務を通じて多くのクライアントと接したいとの思いからKPMGに転職し、中国事業室の立ち上げ等に従事。働きながらUSCPA(米国公認会計士)を取得、その後監査部門に異動。3人の男の子を育てる母親でもある。子育てしながらCFA(CFA協会認定証券アナリスト資格)にも挑戦し、現在CFAも保持。

専門性を磨くために事業会社からKPMGへ

韓国で生まれ育った私は、市場としてより大きなスケールを感じられる環境で働きたいと考え、海外で就職することを決めていました。そこで選んだのが、日本のエレクトロニクスメーカーでした。というのも、多くの日本企業では女性や外国人により広く門戸が開かれ、活躍のチャンスも平等であると感じたためです。保育施設が整い、女性が子育てしながら働き続けられる環境があると感じたことも、日本を選んだ理由でした。
KPMGへの転職に踏み切ったのは、社会人3年目のことです。メーカーで海外人材の管理業務に携わるなかで、次第により幅広い業務に関わりたいと思うようになった私に舞い込んできたのが、KPMGが中国事業室の立ち上げに参画する人材を求めているという話でした。KPMGのことは韓国に暮らしていたときから知っており、企業の課題解決のプロフェッショナル集団というイメージがありました。自分も専門性を身につけ、プロとして活躍したいとの思いから転職を決意。学ぶことに対して積極的に背中を押してくれる企業風土も、私にとっては大きな魅力でした。
入社後は中国に進出している日本企業のサポートを行う中国事業室で業務を担当。その後監査業務を担当し、監査について基礎から学びました。3年目からは、金融を通じて世の中の動きを知りたいとの思いから金融機関の監査を担当。主に外資系金融機関を中心とした日本基準、国際財務報告基準および米国会計基準での監査や、海外メンバーファームの依頼に基づく監査を行いながら、経験を重ねてきました。

L. Z
ESG領域のプロフェッショナルを目指して

2022年7月、監査の仕事を離れてアドバイザリー業務に挑戦すべく、金融AAS部に異動しました。異動に際しては女性パートナーに、キャリアアップにかける私の思いを相談。適切なタイミングで異動させてもらいました。
いわゆる“規制業界”である金融業界には、他の業界とは異なるルールや事情があります。さらに近年ではデジタル化によって、金融サービスのあり方そのものも根本から変わってきており、またリスクやコンプライアンスといった面でも大きな影響を受けています。加えて金融業界は、会計・財務分野におけるルールも特殊であり、さらにはサステナビリティに関する規制や国際情勢にも目まぐるしい変化が起きており、より一層の専門性が求められます。そうした理由から、金融業界向けに特化して、会計や財務といったCFO領域やサステナビリティ分野におけるアドバイザリーサービスを提供している専門チームが、金融AAS部です。
私はこの金融AAS部で、ESGラインに所属しています。主に大手金融機関に向けて、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース。財務に影響する気候変動問題への取組みに関する情報の開示のための枠組み)開示のサポート、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース。企業の自然関連リスクと機会に関する情報開示のための枠組み)などの国際的フレームワーク、各種イニシアチブや規制動向の調査などを通じたアドバイザリーサービスやサステナビリティ関連の保証業務を提供しています。ESG(経営において、環境・社会・ガバナンスを重視すべきだという考え方)の領域では欧州が先進的な取組みを行っており、KPMGのグローバルネットワークを通じてそれらの知見や経験を吸収しつつ、クライアントにサービス提供できることが、私たちの強みとなっています。
もちろん私自身にはESG関連の業務経験はほとんどありませんでしたが、KPMGの豊富な研修プログラム、海外KPMGメンバーとのディスカッション、さまざまな書籍からの自己学習やクライアントとの意見交換といった経験を積み重ねながら、ゼロから知識を吸収していきました。
KPMGには、経験がなくてもトライする姿勢を評価する企業風土があります。そして未知の領域だからこそチャレンジする喜びがあり、それが自分の成長の実感にもつながっています。
金融機関は、投融資を通じて事業会社に大きな影響を与える存在です。そしてその先にはビジネスと人々が存在していますから、私たちは金融機関の支援を行うことで、間接的に世の中の動きにも深く関わっていることになります。そういった実感は、私にとっての大きなやりがいにも通じています。

L. Z
子育てが、キャリアを考えるプラスになる

私には3人の息子がいます。現在はフルタイムで働いており、平日は仕事が終わったら保育園と学童クラブへ迎えに行き、休日には息子たちのバスケットボールの練習や試合に付き添っています。忙しくも充実した毎日です。
子育てしながら働いていることをハンデに感じたり、あるいは子育てがキャリアアップの障壁だったりしたことはまったくありません。プロフェッショナルとしての成果が問われる、完全にフェアな組織だと感じています。
子供が生まれるたびに取得した産休・育休は、改めて自分のキャリアについて振り返る良い機会となりました。復職のタイミングで新しい業務に挑戦しようと、担当業務を変えてもらったこともあります。そういった意味では、産休・育休はむしろ自分の可能性を広げるチャンスになりました。
KPMGは、個々人の生活を大切にしながら柔軟な働き方ができる先進的な組織だと感じます。もちろんどんな働き方をするにしても、主体的な姿勢で仕事と向き合うことが重要なのは、言うまでもありません。

多様性を象徴する存在であることを自覚しながら

私は外国籍であり、女性であり、ワーキングマザーであり、日本の公認会計士ではなくてUSCPA(米国公認会計士)保有者です。いわば日本社会のマイノリティの象徴のようでもあり、同時にKPMGの多様性を象徴する存在でもあると自覚しています。金融AAS部は特に多様性が顕著で、国籍だけでなく、他業界でのバックグラウンドを有する人材も多く活躍しています。サステナビリティの分野はことのほか多様性が重視されますから、私が所属するESGラインは今後、さらに多様な属性の人材が求められるようになっていくでしょう。
TCFD開示に代表されるように、ESG領域においては非財務情報の開示の流れが加速し、この領域で専門性を有する人材へのニーズはさらに高まっていくでしょう。私自身、経験を重ねることで、この分野のスペシャリストを目指していきます。

※記事の記載内容は、インタビュー取材時点のものとなります。


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